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あなたのキレイと元気を磨く!「植物の力」で輝くライフスタイルを!

植物のめぐみを取り入れたライフスタイル「BOTANICAL LIFE」を、テーマ別に週替わりでご紹介します。
植物の世界からあなたに届く「美しい贈りもの」です。

2019.10.18

Herbal Life

Herbal Life44
水耕栽培で楽しむ球根植物の世界


ヒヤシンスやスイセン、クロッカスにムスカリなど、水だけで色あざやかな花を咲かせる植物たち。球根植物の水耕栽培は、美しい花だけでなく、ガラス容器越しに根や茎が伸びる姿を楽しむことができます。生命の神秘を間近で感じる水耕栽培に、この秋チャレンジしてみてはいかがでしょう。

今回のハーバルライフは、お部屋の中で楽しめる球根植物の水耕栽培を、東京・自由が丘のグリーンデザインショップ「BROCANTE」の松田行弘さんに教えていただきます。
 
 

鮮やかな花を咲かせる、球根植物の魅力

水と容器だけで手軽にできる球根植物の水耕栽培。子供の頃、楽しんだ方もいらっしゃると思います。球根はその中にたっぷりと栄養を蓄えているため、水だけで成長し、土を使わないので室内でも簡単に栽培できます。秋植え球根の多くは、温暖で夏に乾季がある地中海沿岸地域が原産です。日本の秋から春にかけての気候サイクルがそれと同じであるため、秋は球根栽培を始める絶好のチャンスです。
 
9月後半からホームセンターや園芸店には秋植えの球根がたくさん入荷し、ネット専門店でも品揃えが豊富になります。松田さんのグリーンデザインショップ「BROCANTE」にも、秋になると愛らしい球根が並び、手に取ると小さなひとつひとつから生命のエネルギーを感じることができるそうです。球根さえ手に入れれば、誰でも手軽に始められる水耕栽培で、小さな塊が綺麗な花に変わる喜びを体験しませんか。
 
 

手軽に始められる球根植物の水耕栽培

まず、球根と容器を準備します。球根を購入したら、暑さの残る時期は新聞紙に包んで冷暗所や冷蔵庫の野菜室に保管し、10月中旬以降、気温が下がってきたら取り出します。容器は根の成長が見えるガラス製のものを用意しましょう。上部に球根を乗せるくびれが付いた専用のものもありますが、家庭にあるガラスの花瓶やコップ状のものでも大丈夫です。


次に容器に水を入れます。球根の下の部分がわずかに水に浸かる程度に調整し、球根本体が水に浸からないように注意してください。お手持ちのガラス容器を使う場合は、砂利やビー玉を入れた上に球根を乗せるなど工夫しましょう。


例えば、そのままでは広くて球根が乗せられない花瓶やコップの口の上に、細い木の枝を紐で結んで三角形の土台を作って乗せてもよいでしょう。
枝をカットし、紐で固定
 
器の口に土台を乗せ球根を置く
 

そして、根が出るまでは暗くて涼しい場所を選んで置き、芽が出て葉が伸びてきたら部屋の明るい場所や窓辺に移してやります。ただし、暖房が直接当たる場所は避け、1週間か10日ごとに水替えを行います。
 
リビングのテーブルや棚の上などで、根や茎や葉などを伸ばす植物たち。やがて花が咲くまでの過程や植物の造形の美しさを、身近に楽しむことができますよ。
 
 

魔法のように花を咲かせる 魅惑の球根植物

秋から冬に成長し、開花とともに一足早い春を先取りできる水耕栽培。おすすめの秋植え球根植物を松田さんに選んでいただきました。まず、ヒヤシンス。ヒヤシンスは地中海沿岸からヨーロッパに伝わった花で、水耕栽培での育て方も18世紀の初め頃から知られていました。寒い冬にも花を楽しめることから、クリスマスに女性の服を飾る花としても愛されています。花の色も豊富で、香りも楽しめます。
ヒヤシンス
 

ムスカリは可憐な姿の花を咲かせますが、非常に丈夫で、初心者でも育てやすい球根植物です。ぶどうの房に似ていることから、イギリスでは「グレープヒヤシンス」と呼ばれています。小さく可憐な花は、一足早く春の野の景色をお部屋に届けてくれます。
ムスカリ
 

人気の球根植物の代表がチューリップ。春にはたくさんの露地ものが花を付けますが、水耕栽培も可能です。10月に育て始めれば、3月から5月に花を咲かせます。スイセンも同じく秋植え球根。香りが良くこちらも水耕栽培で人気の花で、10月に育て始めれば、2月から4月に開花します。また、庭で育てて花を咲かせたチューリップやスイセンも、切り花にしないで根ごと土からそのまま掘り出し、水で根をしっかり洗って、ガラス容器に活けることもできます。根の部分を水に浸けることで、切り花より花と香りを長く楽しめます。
チューリップと水仙
 

未来に向けて命を繋げようとする植物の力強いエネルギーが蓄えられた球根。「そんな植物と人との関わりをもっと応援したい」と、松田さんはおっしゃいます。「球根の水耕栽培の魅力は何より手軽にできるということと、自然界の営みを日々リビングで観察できるということです。生活に密着し、植物でお部屋を彩る楽しさを感じていただければ」。それが松田さんの「BROCANTE」から発信する思いです。




松田行弘
東京都出身。造園会社勤務を経て独立し、庭のプランニングと施工を行う。自由が丘に庭のデザインとアンティーク家具や雑貨を扱う「BROCANTE」を開く。著書に『緑と暮らせば』(グラフィック社)、『バルバス・プランツ 球根植物の愉しみ』(パイ インターナショナル)など。
 
全写真:『バルバス・プランツ 球根植物の愉しみ』(パイ インターナショナル)より  撮影:平沢千秋