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あなたのキレイと元気を磨く!「植物の力」で輝くライフスタイルを!

植物のめぐみを取り入れたライフスタイル「BOTANICAL LIFE」を、テーマ別に週替わりでご紹介します。
植物の世界からあなたに届く「美しい贈りもの」です。

2017.05.26

Botanist

Botanist14
四季を映す“和菓子”、日本の自然と向き合う老舗の菓子作り

その繊細な味はもとより、見ための美しさにも心なごむ和菓子。その和菓子には、味、姿ともに自然や四季、花や果実の存在が大きく関わっています。 
四季それぞれの生菓子  ※写真はイメージ
 
植物と素敵に関わる人を紹介する「ボタニスト」。今回は室町時代後期より続く和菓子の老舗「とらや」さんの、自然の花や植物を再現するお菓子作りについてご紹介します。

和菓子を生んだ日本の風土

間もなく6月です。いよいよ梅雨の季節を迎えるこの時期、とらやさんで作られるお菓子が「紫陽花」(販売期間:6月1日~6月15日)です。6月の季節の花、紫陽花が雨露にぬれて輝く姿をイメージして作られました。また、同じ時期に店頭を飾るのが「若葉のかおり」(販売期間:6月1日~6月15日)。緑の道明寺饅頭に楓の焼印を押したもので、草木の緑鮮やかな姿や、生命力に満ちあふれた姿を思い起こさせてくれます。まるで季節の移り変わりを教えてくれるかのように登場する和菓子の数々。 花や植物の姿の変化を私たちに一足早く感じさせてくれる、自然からの使者のような存在です。
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紫陽花/若葉のかおり

和菓子は自然からの贈りもの

世界中のお菓子の中で日本の和菓子ほど季節や自然を意識したものはないでしょう。 古来、日本人は自然をこよなく愛し、「万葉集」の時代より四季折々の花を歌に詠んできました。また、花は絵画や装飾品の題材として好まれ、表現されてきました。お菓子も同じで、季節の花を模して作られるものもあります。そして、そのこだわりは見ためだけではなく、素材や味にも。和菓子は卵以外、基本的に植物性の原材料が使われます。中でも欠かせないのが小豆。古来、その赤い色は、災いや病をしりぞけるという信仰があり、日本人の食生活と密接に関わってきました。また、これから夏に向けてのお菓子に欠かせない素材が、寒天や葛。その涼しげな透明感や味わいは、日本の夏ならではのお菓子に生かされてきました。和菓子は、すべてが自然からの贈りものといえますね。
水仙卯の花
 
「水仙卯の花」(販売期間:6月1日~6月15日)も夏のお菓子。半透明の葛生地を使い、白と緑の色合いで清らかな花の美しさを表現しています。

和菓子は四季を映す五感の芸術

和菓子のテーマとなる、四季の花や植物。春を代表するのは梅や桜。その他に、すみれ、つくし、菜の花など可憐な野の草花を題材にしたものもあります。晩春から初夏は、藤、山吹、青楓、杜若、菖蒲、紫陽花。夏は朝顔、ひまわり。秋は菊、秋の七草の桔梗、そして葡萄や梨、栗、稲穂や柿といった収穫をイメージさせる果実や穀物。その後訪れる紅葉から落葉といった季節の風景、お正月に向けての水仙や福寿草。そして、新年には松竹梅、根引きの松と、日本人の季節の移り変わりを感じ取る繊細な心が表れているようです。
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唐衣/香ばら
 
和菓子作りは手仕事が基本。職人は日常においても、四季の移り変わりを感じとることや、植物や情景をよく観察することが求められるそうです。 歴史や風土、生活様式、味覚、文学、そして絵画など、あらゆる日本の文化が、手のひらの中で小さな和菓子となって調和し、味覚、嗅覚、触覚、視覚、そして菓子の名前の響き、つまり聴覚までもにおいしさと喜びを届けてくれます。それが「和菓子は五感の芸術」と言われる所以なのかも知れません。同じ花を和菓子にしても、和菓子屋さんによって菓銘や表現が異なるそうです。 職人それぞれが作りだす和菓子が、まさに一期一会の存在であることを知ると、より和菓子との出会いが楽しみになりますね。
 
 

とらやの和菓子/株式会社 虎屋
https://www.toraya-group.co.jp
※今回ご紹介した和菓子の発売詳細、取り扱い店についてはこちらのサイトよりお問い合わせください。